私の知ってる限りの歴史になります。(2009年8月24日記載 2011年11月3日追記)
■PC9801時代
FDD時代にもプロテクトはあった
PC-9801はアダルトゲームで有名になり、ゲーム機として売れました。末期にHDDが360MBで2万程度で発売されインストールするゲームも出てきましたが、PC-9801はFDD(5.25インチ)が中心で、FDDも普通にバックアップできないようにプロテクトが掛かっていました。
Wizard
Wizard(ウィザード)と呼ばれるソフトを使うとプロテクトを外しバックアップ出来ましたが、ソフト事にプロテクトが違うため、対応ソフトが決まっており一覧に入って無いと駄目でした。新しく発売されたソフトを対応させる為にはオプションのファイラー百科事典と呼ばれるFDDを買い足して行きました。
PCゲームのレンタルショップ
PCゲームのレンタル屋も出現しました。秋葉原の中古屋でも”ゲームを買う→ダビングする→一週間以内に売る”という内容で実質1週間1,000円~800円のレンタルとなっておりました。
光栄のゲームなどは、これに更に対応してマニュアルプロテクトを作りました。これはゲームを始めるときにマニュアルの何列・何行目の武将は誰?と言ったような質問がされます。ネガのようになっておりコピーは出来ない。よってバックアップしてもオリジナルは手放すことは出来ないといったもの。
■音楽CDのコピー時代
音楽CD
音楽CDが出た当時はカセットテープにダビングする物でしたが、ダビングすると音質が劣化し、再生する事や気候でも劣化しました。オリジナルとは別物で気にする程ではありませんでした。
MDが登場して音質をCDに近くバックアップ出来るようになりました。圧縮するので多少は劣化しますが、人間の耳では判断できない程度でしたがあまり問題にはならなく、レンタルで借りてMDへが流行りました。
音楽CDのバックアップ
音楽CDはPC上のデータだとCD-DAと呼ばれる物で、CD-Rが登場しオリジナルと全く同じ物を複製できるようになってしまいました。音楽CDの売上が落ちてしまうので2002年にエイベックスがCCCDを採用しました。これはPC上でデータのコピーを制御する物で、いわゆる音楽CDの初めて登場したコピープロテクトです。欠点としては音質が悪くなります。
プロテクトのかかっているCDは、このページで説明するCloneCD+CloneCD対応ドライブでバックアップ可能で当時人気がありました。
CD-EXTRA(CD-DA+)とは、CDの別セッションにPC用のデータを入れ、PCでCDを再生すると画像やPV・HPなどが表示されるオマケ機能です。CD-EXTRAはCCCDと共存出来ませんので、CD-EXTRAを採用している音楽CDはバックアップ可能です。
MP3時代到来
後にMP3という圧縮形式が登場し、1分1MB程で音質は多少劣化します。時を同じくして1999年にNapster(ナップスター)と呼ばれる初のファイル交換ソフトが発表されました。これは音楽(MP3)専用のP2Pでした。
この流れにより、CD-R・MP3対応のCDウォークマン(※SONYの商標だが分かりやすくする為に引用)などが発売されました。
そして2001年にアップル社より携帯型デジタル音楽プレイヤーのiPodが発売され、MP3がP2Pで流失→iPodの流れが出来てしまいCDのプロテクトが意味のない物になってしまいました。
■インターネット 国産時代(1998~2004年頃)
Warez
ネット(アナログ回線)が普及し始めると、Warezと言う物が流行始めました。Warez(ウェアーズ)とは違法コピーの事だが、誰かが間違えてワレズと読んだ事から”割れず”と呼ばれるようになった。実際にファイルを割って(分割して)配布する手段の事も指す。
これはアングラ系のサイトの中の隠されたページにたどり着くと高級ソフトを400ファイル程度に分割し、それをJpegの画像ファイルに埋め込んで置いてありました。
見た目はアダルト画像などですが、それらを専用ソフトで繋ぎ合わせると高級ソフトを復元出来るというものでした。これらはとても遅いアナログ回線ならではの手法でした。
似たような物でファミコンのエミュレータ などを扱うアップロード掲示板という物もありました。
FTP交換
FTP交換とはHPをアップロードするFTPでHPのスペースにファイルを置いて交換すること。
HPで一個のファイルの限度が決まっているし、転送量ですぐにばれるので自宅サーバーなどを使う。
P2P
属に言うファイル交換ソフト・ファイル共有ソフトの登場と高速なADSLの登場で大きなファイルをやり取り出来るようになりました。しかしそのままソフトを流すとファイル数が膨大になる事と、コピーガードがある物が使用できない為にイメージ化という手法が取られました。CD/DVDドライブを使用せずHDD上で高速に動かせるのも好まれた理由です。
今回はこのイメージ化について語りたいと思います。
■CD/DVD-Rが普及して
昔は秋葉原で中国・韓国系の方が違法コピーの詰め合わせなどを販売しており、街を歩くとチラシを渡されました。ニュースなどでよく話題になり警察に捕まらないように、勧誘役・現金役・荷物役など役割分担がされてたようです。
DVD-Rが普及するとエロゲー(18禁ゲーム)なども買った当日にネット喫茶などでダビングし直ぐに売る行為(同じ店に即売ると高く買い取ってくれる)などが頻繁に行われていました。
オフ交換
FTP交換と同時期に流行った”オフ交換”とはパソコンの電源をOFFにして交換するという意味で、CD-Rで焼いた物を郵送で交換すること。違法コピー物なのに住所や名前が相手に分かってしまうしかなり危険な行為。流石に直ぐに見なくなりましたが、逆にオークションを使用する人が出て来ました。
オークション
Yahoo!オークションなどでコピー品を売る行為。昔私が大学を卒業する前後に大学のサークルの後輩と教員が販売し捕まったようです。噂では裁判で損害賠償5,000万請求されたとか。
初期の方はやりたい放題でしたが、クレジットカードで本人確認が行われるようになり、監視され警察に検挙される事も多くなりましたので流石にあまり見なくなりました。
■映像DVD
市販されている映画やアニメは何種類ものコピーガードプロテクトが存在しますので、PCのソフトのようにはバックアップ出来ません。これらはPCのソフトとは別でリッピングという作業が必要となります。
リッピングに付いて
■インターネット 海外産時代(2008頃~)
動画共有
Youtube・ニコニコ動画の動画共有サイトの登場により、誰でも簡単に映画やアニメなどを投稿でき不特定多数の方が閲覧できるようになりました。P2Pなどを介さずストーミングで気軽に楽しめることから一般の方が多く楽しみ、その影響で動画共有サイトの人気を博しました。しかし著作権が問題になり削除されるようになりました。
BitTorrent
BitTorrentは海外で人気のP2Pで国産とは一風変わっており、BitComet・μTorrentなどのBitTorrent互換クライアントが多数存在します。これは共有ソフトではなく交換ソフトでWinMXの進化型です。検索というものが存在せず、ファイル毎に.torrentというファイルを用意して最初にそれをWEB上で探して来なければなりません。その.torrentを持っている人同士を直接繋ぎます。.torrentは中国に多く置かれ仲介が無いので足が付きにくく、数週間でファイルが無くなり痕跡が消えてしまいます。よって捕まりにくいという長所がありWinnyやshareで逮捕者が続出した為、日本でも人気が出ました。
海外アップローダ
アップローダは足が付きますのでP2Pが流行ったのですが、画像認証制の海外アップローダが多数登場し違法ファイルを包み隠さず置くようになりました。その情報も国内企業のブログに掲載しています。内容は人気の漫画やPSPのイメージなど危険な物が多くアングラが地中に出てきました。 |